
「配当利回りって、そもそも何を表す指標?」——そんなモヤモヤに、最短で答えます。
この記事は“まずの1〜3分”で、定義・表記の違い・計算例・注意点だけをスッと理解するためのライト版です。
判断の深掘りは、後半で案内する別記事で紹介します。
まずは、配当利回りとは何なのかを理解しましょう。
✅ 配当利回り=年間配当金 ÷ 株価
✅ 配当利回りは証券会社のサイトなどから確認できる
✅ 表記は予想/実績/直近で意味が違う
✅ 利回りだけで選ばない:一時要因や減配リスクに注意
それでは始めましょう。
配当利回りの意味と式(まずはここだけ)

配当利回りの計算はそんなに難しくありません。
年間の配当金を株価で割るだけです。
式:配当利回り(%)= 年間配当金 ÷ 株価 ×100
例: 年間配当120円、株価2,000円 → 6.0%。数字を入れ替えるだけで即計算できます。
表記の違い(予想/実績)を理解

配当利回りは、分母(株価のタイミング)や分子(配当の定義)が異なると、当然変わってきます。
分母の株価のタイミングは、日々変わってくるものであり、その点は気を付けていただくとして、分子の配当金についても2種類あることに注意しましょう。
- 予想配当利回り:会社予想や証券会社予想による今期見込み (今期の予定配当金 ÷ 現在の株価)
- 実績配当利回り:前期までの確定額((前期の実績配当金 ÷ 現在の株価))
どこで数字を確認する?
各種株式情報サイト、証券口座の銘柄詳細で配当利回りを確認できます。
下記は私がよく使う四季報オンラインの画面の例です。(図中の赤枠で配当利回りを確認できます)

表示の近くに(”予想”配当利回り/”実績”配当利回り)などの注記があるはずです。
四季報オンラインの場合は”予想"配当利回りで出ていますね。
また、株価はリアルタイムか終値かで利回りが動くため、銘柄の比較時は同じタイミングの株価を使うとズレを防げます。
“高利回り=お得”じゃない可能性も(最初に知るべき落とし穴)

「配当利回りが高い」が必ずしも「絶対にいい選択」とは限りません。
私の経験的には、配当利回りが高く財務が健全な銘柄を選んでおけば、ほとんど失敗しなかったのは事実です。
しかし、たまに配当利回りが高いけれども買ったら危険な銘柄も存在します。
詳しくは別記事に書こうと思いますが、今はそういった注意点があると抑えてください。
高配当でも注意すべきケース
- 業績悪化や減配前兆で一時的に高く見える
- 特別配当で“瞬間風速”の数字になっている
- 配当性向の急上昇やフリーキャッシュ不足 → 継続性リスク
まとめ

配当利回りは「年間配当金 ÷ 株価」。
まずは予想/実績/直近の違いを見極め、利回りだけで決めないのが鉄則です。
「じゃあ何%なら良いの?」という判断の核心は、金利・業種・税後の手取り・分散(個別株/ETF)で変わります。
また、高配当利回りであっても避けるべき銘柄が存在します。
続きは別記事:『配当利回りは何パーセントが良い?』で、紹介する予定ですので良ければ参考にしてみてください。
それではまた。
本記事の引用元
日本取引所グループ(JPX)|用語集「株式利回り(=配当利回り)」
野村證券|証券用語解説集「配当利回り」