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投資詐欺の見分け方|“長期インデックスの実績利回り”を物差しに、9割9分を即切り捨てる

投資詐欺は人の人生を壊します。

同級生の勧誘をきっかけに、投資トラブルで苦しみ22歳で命を絶った女性の事件が報じられました。

本当に痛ましいです。

ご遺族は「他の被害者も助けたい」と訴えています。

あなたには絶対に投資詐欺にあってほしくない──その思いでこの記事を書きます。

投資詐欺の見極め方はシンプルです。

“現実的な利回り”というの物差しを持ちましょう。

長期で再現性のあるインデックス投資の利回りと比べ、それ以上の利回りを“短期で確約”する投資商品は、“9割9分”詐欺とみなして退く

まずは、この基準をあなたの防波堤にしてください。


本記事の結論
現実的な利回り:おおむね年率8%前後。長期の実質(インフレ差引)平均は年約5%。これが“現実的な利回り”の目安です。State Street+2theonliner.ch+2
判定ルール:この基準を**短期で上回る利回りを“約束”する案件は、9割9分アウト。とくに元本保証/出金制限/紹介報酬を伴うものは即撤退。
最短動線:①現実的な利回りと照合 → ②運営の登録実在を確認 → 迷ったら金融庁の相談ダイヤルへ相談。金融庁




では始めましょう






「長期インデックス利回り」を明確に把握する

投資詐欺の特徴は、“短期で高利回り”を約束し、比較対象をぼかしてきます。

だからこそ基準となる数字を先に持つのが有効です。

インデックス投資とは、市場平均(TOPIXやMSCI ACWIなど)に連動する投資信託・ETFを低コストで長期分散して積み立てる手法。

このインデックス投資は、投資の王道と言われており、個別銘柄を当てにいかず、世界に広く分散された“市場平均点”を狙う設計です。(詳しくは別記事参照

このインデックス投資の実績利回りを“上回る”と“約束”する商品は、ほぼ9割9分アウトと見て退くのが安全です。(即撤退)

というのも、インデックス投資を長期で上回るのはプロの機関投資家でも難しく、プロでも9割はこのインデックス投資に負けてしまうからです。

  • 現実的な名目利回り(参考値)
    • MSCI ACWI(先進+新興の世界株式):ベンチマークACWIの年率8%台が確認できるState Street
    • 超長期の実質利回り:1900年からの世界株式の平均実質利回りは年約5%(インフレ控除後)。theonliner.ch+1

基準化:

  • 名目の“現実的レンジ”=年5〜8%程度
  • これ超える利回りを短期(数か月〜数年)で&確約してくる案件は、“基準外”=危険と即判定。

例えば、月利10%とか、年率30%などを確約する投資商品は、投資詐欺と判断して問題ないです。


9割9分アウトの“赤信号ワード”

一番の判断軸は、長期インデックス利回りと比べることですが、それ以外にも投資詐欺の商品には他の特徴があります。

実際によくある危険ワードは下記です。

  • 赤信号ワード
    • 必ず増える/保証」「月利◯%が継続」「紹介報酬あり」「AIが勝手に稼ぐ」「有名人推奨

このような文言があったら、即撤退しましょう。

  • 即断フロー
    1. その利回りは年5〜8%の現実レンジを“短期で”“確約”していないか? → Yesならアウト
    2. 元本保証・紹介報酬・出金条件の複雑さが1つでもある? → アウト
    3. 迷ったら入金前に金融庁の相談窓口消費者庁の窓口に相談。




“登録の実在”と“出金条件”で裏を取る

また、投資詐欺には別の特徴もありす。

詐欺の多くは無登録の業者や個人です。

また、出金の出口で詰まらせます。

  1. 登録の実在確認
  2. 出金条件の地雷
    • “◯回トレード必須/未達は高額手数料”“審査を口実に出金遅延”“ポイント化して現金化不可”などは典型パターン。迷ったら事前に金融庁の相談窓口か消費者庁の窓口に相談。

チェックのこつ:登録が実在するか確認する(所在地まで一致するかを見る。)一致しない時点で即撤退。




すでに入金してしまった時の“初動3S”

もし、あなたがそれでも投資詐欺にあってしまった場合、すぐに撤退する行動を起こしましょう。

最小損失が目的です。

Save(証拠)→ Stop(停止)→ Speak(相談)の順で即行動してください。

  • Save:証拠保全
    • 入出金履歴、契約・画面、勧誘DM、担当者名・連絡先、規約全文のスクショとPDF化
  • Stop:追加入金・紹介を停止
    • 「今戻すには追加入金が必要」などの誘導は無視
  • Speak:相談

問い合わせテンプレ(要約)

「◯年◯月◯日、◯◯社(URL: ◯◯)から『元本保証・月利◯%』と勧誘され入金。出金を求めると規約を理由に拒否/高額手数料を要求。証拠一式あり。契約解除と返金の可否・手順を相談したい。」




まとめ

纏めると投資詐欺の見分け方のステップは下記です。

  1. 長期インデックスの利回り(名目5〜8%、実質約5%)をあなたの基準にする。
  2. その基準を短期で“確約”して上回る案件は9割9分アウトとみなして退く。
  3. 登録一覧・無登録警告で実在を照合し、出金条件を必ず読む。
  4. 迷ったら入金前に相談。すでに入金したら3S(Save/Stop/Speak)を即実行。

あなたとあなたの大切な人を守るために、きょうこの瞬間から“利回りの物差し”を持ってみてください。

また、投資詐欺を見抜くには現実的な利回りを知ることが重要とお伝えしましたが、その現実的な利回りを体験しておくとよいと思います。

投資初心者の方であれば、世界分散のインデックス積立を“生活設計”に組み込み、名目5〜8%、実質約5%という現実的レンジを体感しておく。これだけで、短期二桁&確約に違和感を覚えやすくなります。

是非検討してみてください。


引用・参考リンク集

  • 関西テレビ特集「『投資に興味ある?』同級生の勧誘から…」関西テレビ放送 カンテレ
  • MSCI ACWI関連:MSCI公式インデックスページ/SPDR ACWI ex-US ETFファクトシート(10年年率の参考)MSCI+1
  • UBS『Global Investment Returns Yearbook 2024』(世界株の長期実質利回り)theonliner.ch+1
  • 消費者庁「消費者ホットライン(188)」中央環境審議会

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